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SOFC型燃料電池を核とした高効率発電システム
2.脱原発を可能にするSOFC型燃料電池を核とする高効率大電力発電システムの構想

これまでは家庭用若しくは比較的小規模の地域分散型エネルギー生成、供給について考えました。
ここから21世紀後半に向けた大規模発電の構想について、従来の比較的最近の火力発電を念頭において考えます。尚、この実施可能性から「SOFC型燃料電池」について考えてみます。

エネファームをはじめとする小型「SOFC」型燃料電池はその規模、使用用途・場所により、これ以上(市販されているエネファームの出力は0,7KW程度)の大電力化は見込めません。そして、その総合効率40%位です。

それに対して、最近建設された火力発電所の例では、ガスタービンと 蒸気タービンを組み合わせた高効率なシステムを実現しています。
直江津港上越火力発電所、また、新潟東港火力発電所ではガスタービン発電機 プラス 蒸気タービン発電機のコンバインド発電で、国内でも最高熱効率(50~55%)を誇っています。世界的にみてもこれ以上の高効率の火力発電システムはみあたりません。
高効率を実現した火力発電所の構成からみてみます。
火力
燃料のLNGは主燃焼室に入り、1000℃以上の燃焼ガスになり、ガスタービンに直結された圧縮燃焼室に入ります。そこから得られた1000℃以上の高温圧縮ガスでタービンを回転します。
また、ガスタービンからの排ガスは数100℃の高温を保っていますので、その下流に設けた熱回収ボイラーで高温蒸気を発生させ、これで蒸気タービンを回転させます。
このように燃料流路に性質の異なる発電システムを縦列にすることにより、発電システム全体としてより効率の高いシステムを構成しています。

「SOFC」燃料電池単体でも熱効率40~45%得られます。これだけでも大型化すれば30~40万KW位発電は得られますが、これとガスタービン、蒸気タービン発電機を組み合わせることにより、高効率な超大電力発電が実現できます。
今回はこのシステムについて考えてみます。

(1) SOFC単体での運転イメージ
SOFCの運転温度は1000℃以上です。SOFCの構造、原理からこれくらいの温度にならないと電解質中を酸素イオンが通過できないので燃料電池作用がおきません。
また、この作用は発熱反応ですので、一度この温度に達すると反応が持続する間多量の熱を発生します。
SOFC単体の運転ではこの熱を外部に放出します。前のエネファームではこの熱を温水に変えて、畜水タンクに貯蔵しています。
エネファーム-65



(2) SOFCとガスタービンを組み合わせた 複合発電システム(高効率コンバイン発電システム)

次に上でふれた火力発電を例から、SOFC型燃料電池を燃料流路の最上流に置き、その下流にガスタービン発電機を配置することにより、今までの発電システムをはるかに超える熱効率の発電システムを構築出来ます。
このシステム構成で250KWの試験プラントが実用化の目途がついています。今後このプラントをベースにSOFCの大型化、それに繋がるガス、蒸気タービンも大型化する試みがされるでしょう。
SOFC+ガス


SOFCとマイクロタービンを組み合わせた250KW発電システムです。わずか4m×10m(40平方メートル)のスペースです。
SOFC-2-75

SOFC-3-75
ここまでは既に実証試験に入っていて、実験プラントもできています。実証データも実用化に十分です。



(3) SOFCとガスタービン、蒸気タービン発電機を組み合わせた トリプルコンバイン発電システム
大型SOFCと大型ガスタービンおよびその燃料流路の最下位に大型蒸気タービン発電機を組み合わせた、これが最終の理想発電システムです。
このシステム一機でエネルギー効率70%以上で、1200MWの発電能力があります。このシステムこそ次世代に向けたポスト原発として最も理想的なシステムです。

今はまだ設計、試験段階ですが、今年度中に試験プラントができ、実用化も間もないと思っています。
実用化には100MWくらいの規模の試験プラントからスタートし、将来的には1000MW×10機程の規模を目標に計画を進めることになれば、東日本全体のエネルギー不足の解消になります。
またこのプラントは世界でも例を見ないシステムになりますので、プラント輸出に大いに貢献できるものと思います。

Triple-65.jpg

発電システム-65
大型SOFC燃料電池を燃料流路の最上流に配置することにより、高効率発電を可能としたトリプルコンバインド発電システムのプラント例図

以上これまでのいくつかのコンバインド発電システムについて、また、現在の原発をそれ以上の発電規模で置き換えることができる燃料電池を核とした発電システムについて考えてみました。CO2削減の切り札として、また電力の安定供給の見地から、ここで述べた電力発電システムが早期に実現することが必要です。

現在の最先端技術を用いてこれらのシステムが稼働することにより、私たちの生活環境が著しく改善し、安心して生活できる環境が実現できます。私たちの明るい未来がそこにあります。

このコラムを執筆するに、三菱重工技報 、NEDOパンフレット、その他各社HPなどからの情報を参考にさせていただきました。有り難うございました。






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分散型再生可能エネルギー・システム
今回は脱原発をめざしたエネルギー生成、供給社会に向けた、「分散型再生可能エネルギー供給社会」の実現について考えてみます。これは随分以前に記した私見の続きとしてまとめたものです。

1.地域分散型エネルギー供給について。

この考えに至る経緯は、エネルギー輸送コストの削減、事故、輸送に伴うエネルギー・ロスの削減 ・・・ などの考えから生まれたものです。 「その地域で消費するエネルギーは、その地で生産・生成する」 「エネルギー生産、消費の分散化」の考えです。これはまた、記憶に生々しい東北大震災の時などに非常用電源配給にも十分対応可能の方法です。
これから各地ではどのような災害に見舞われるか分からない時期になっていることを思うと、大切な考えだと思います。

スマート・グリッド、スマート・ハウスについて、一時さかんに議論されたことは私たちの記憶に新鮮に、印象深く残っていることでしょう。今日では「エネファーム」と呼ばれいる小型家庭用燃料電池システムが、エコ・ハウス、省エネハウスと呼ばれて今日我々の身辺で実現されています。

以下の図でこれを示しています。

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ene2-80.jpg

ene1-80.jpg

ene3-90.jpg

ene4-90.jpg

家庭用都市ガスを燃料として、給電と給湯を実現するシステムです。
「家庭用地域分散型給電、給湯システム」として、これから我々の日常生活の中に普及することでしょう。

このように家庭用としては、現在ではエネファームのような小型燃料電池システム(中の燃料電池本体はLNGや都市ガスを燃料に使用するSOFC型と呼ばれるタイプ)が用いられますが、この他に燃料電池自動車に搭載される純粋な水素のみを燃料とするエネルギー効率の高いPEFC型と呼ばれるタイプも発売されるかもしれません。将来PEFCを搭載された燃料電池自動車が安価に発売されたら、この自動車一台のPEFCから家庭用電源が供給できるようになり、外部からの商用電源は不要になるかもしれません。自動車に搭載されるPEFCはエネファームのSOFCなどより容量がずっと大きいのでこのような可能性をもっています。
また、トヨタ、ホンダが先に発売した燃料電池車FCVはこれから普及しそうですが、搭載されている燃料電池スタックから得られる電力は非常用電源だけでなく、常用電力としてこれだけで家庭用電力をカバーできる容量がありそうです。

実用的な燃料電池の開発は、純粋な水素を燃料とするタイプのものが最初でした。次第に本体の動作温度を高くすることのより、各種のタイプが開発されるようになりました。以下に、この純粋な水素を燃料にする燃料電池(PEFC, PAFC)についての簡単な開発歴史を見てみます。
燃料電池とは?-70

現在開発され、実用化されている燃料電池の種類についてまとめてみました。この中で実用化の流れはPEFC型と SOFC型に大きく二分されます。
ene7-75.jpg



PEFC型は自動車メーカーが最先端の開発をしており、NEDOがその後押しをして、この分野では世界の最先端をいっています。
動作温度が低く、純粋な水素ガスを燃料とするなどの特徴があり、また比較的安全に取り扱うことができます。以下は簡単な原理イメージです。
PEFC-80.jpg


PEFC燃料電池の模型
模型-50




SOFC型は家庭用ガスを燃料とする燃料電池で、「エネファーム」の製品名で一部の家電メーカー、各ガス会社が中心に開発しているものです。
特徴は、動作温度が高温(800~1000℃)であることと、使用できる燃料はLP、 LNGガスなどから 石炭ガスなど幅広い種類の燃料が使用できます。
大電力発電はほとんどがこのタイプです。

s22-1.jpg

SOFC-2-80.jpg


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これより 主にSOFC型燃料電池システムを中心としたこれからの小、中規模のエネルギー生成、供給システムを考えてみましょう。このシステムを、各地域に分散設置することにより、それぞれの地域に分散する自然エネルギーを効率よく回収し、エネルギーの安定供給を目指すものです。
下図に自然エネルギーを含めた燃料電池システムのイメージを示します。



Recycle-75.jpg

分散型再生可能エネルギーシステムの構築-70
この他にも色々なタイプの組み合わせが考えられますが、常時電源供給が安定していることが肝心です。

地域分散型発電システムについて考えてみました。
ここで取り上げた発電システムは地域に目指した比較的小規模の発電システムについて述べたものです。






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